2015年(平成27年)10月にマイナンバー(個人番号)制度が開始されてみんなにマイナンバー(個人番号)が付番されたんだけど、政府の目的はこれで終わりじゃないんだよね。
政府の究極の目的は、国民全員にマイナンバーカードを作ってもらうことなんだ。
総務省では、マイナンバーカード普及促進のため、2020年7月にマイナポイントというポイント還元事業を始めたことは記憶に新しいところだよね。
私もマイナポイントに釣られてマイナンバーカードを作りました。
さらに2022年6月からマイナポイント第2弾が始まりました。
政府はなぜそれほどまでにマイナンバーカードを普及させたいんだろうか。
そんなことを交えながら解説するよ。
マイナンバーカードって何?
まずはマイナンバーカードの概要から説明するね。
マイナンバーカードとは、申請者全員が無料で作成できる顔写真付きのプラスチック製のカードなんだ。マイナンバーの他に、氏名・住所・生年月日・性別(基本4情報って言うよ)が記載されています。
まずはやっぱり公的な本人確認書類
公的な本人確認書類っていうのが基本的な役割になるのかな。対面はもちろんのこと、ICチップによってオンラインでも身分証明書として利用できるんだよね。
マイナポータルも利用できるようになる
また、マイナポータルというサイトもあって、ここでは行政機関の手続きの検索・申請を行ったり、行政からのお知らせを受け取ったりすることができるんだよね。
さらに所得税や世帯の情報、予防接種や検診の情報などが確認できるほか、認可保育所などの入所の際に必要な就労証明書の作成や法人設立のための手続きなどにも利用できるよ。
マイナンバーカードで出来ること
ここからはマイナンバーカードを利用して出来ることをまとめて紹介するよ。
公的な身分証明書として利用できる
これについては先ほど説明したとおりです。
ただね、運転免許証を持っている人は、運転免許証を身分証明書として利用するだろうからこのメリットの恩恵は受けないだろうね。
対象となる人は、運転免許証を持っていない人や返納した高齢者くらいかなあ。
未成年については、身分証明書を提示する機会はほとんどないだろうしね。
コンビニで各種証明書を発行できる
住民票や印鑑証明書など公的な証明書をコンビニのマルチコピー機で発行できるよ。
自治体ごとに発行できる証明書は違うんだけど、以下のものは多くの自治体で発行可能となっているよ。
- 住民票の写し
- 住民票記載事項証明書
- 印鑑登録証明書
- 各種税証明書
- 戸籍証明書
- 戸籍の附票の写し
あなたのまちの市役所さんに確認してからコンビニに行くといいかもね。
ただし、戸籍関係はあなたのまちの市役所さんではなく本籍地の市役所さんに確認すること!
健康保険証として使える
2021年10月から事前に利用登録することでマイナンバーカードを健康保険証として利用することができるようになったよ。
ただし、専用のカードリーダーが設置された医療機関でしか利用できないので注意が必要なんだ。2022年5月15日時点では医療機関でのカードリーダーの普及率は約19%なので、現状ではまだまだ使える病院は少ないね。
マイナンバーカードを保険証として利用できる医療機関・薬局は、このステッカー・ポスターが貼っているので、気になる人はこのステッカー・ポスターを探してみよう。厚生労働省のサイトでも公表されているよ。
また、マイナンバーカードを保険証として利用した場合、自己負担3割の患者の場合、初診で21円、再診で12円の負担が生じるんだ。
なぜかというと、カードリーダーを導入した病院においては、その導入費用の一部を患者に負担してもらうため、厚労省は2022年4月の診療報酬改定で「電子的保健医療情報活用加算」を新設したからなんだ。
何だかおかしな話じゃないかい。マイナンバーカードを保険証として使うよう勧められたからそうしたんだけど、診療代が高くなるなんて何だか騙されたような気分だわ。
そういう意味では、マイナンバーカードを保険証として利用することは様子を見た方がいいかもしれないね。
ただね、医療費控除の確定申告をするほど病院に通院するような人は、確定申告の手間が大幅に軽減するため、マイナンバーカードを保険証として利用するのもありだと思うよ。
確定申告などの公的手続きがオンラインで申請できる
マイナンバーカードがあれば確定申告などの公的手続きがオンラインで申請できるよ。
特に確定申告を電子申告(e-Tax)することで受けるメリットは多いんだ。そんなわけで確定申告をする必要がある人達は、マイナンバーカードを既に持っている人が多いんじゃないかな。
どんなメリットがあるかというと、
- 24時間自分の都合の良い時にパソコンやスマホから確定申告ができる。
- 確定申告の期間(原則2月16日から3月15日まで)より早い1月初旬から確定申告ができる。
- 還付申告の場合は、確定申告の手続き後、順次処理される(確定申告期間の前であっても!)ためその分だけ早く還付される。(還付申告でない場合は、2月16日までの受付分は2月16日の受付として処理される。)
- 医療費の領収書や生命保険料控除証明書などの提出書類を省略できる場合がある。
- 条件を満たした青色申告特別控除が65万円となる。電子申告(e-Tax)を使わない場合は55万円に減額される。
- 確定申告のソフトと連携することで、より簡単に、よりスピーディーに申告できる。
青色申告特別控除を受ける個人事業主にとっては、青色申告の特別控除額が65万円になることは大きなメリットだよね。
公金受取口座を登録できる
預貯金口座の情報をマイナンバーとともに事前に登録しておくことで、今後の緊急時の給付金等の申請において、申請書への口座情報の記載や通帳の写し等の添付、行政機関での口座情報の確認作業等が不要になるよ。
この登録される口座を、公的給付支給等口座(以下、「公金受取口座」)と言うんだけど、一人一口座、給付金等の受取のための口座として、国(デジタル庁)に任意で登録していただくこの制度を公金受取口座登録制度と言うよ。
最大2万円分のマイナポイントがもらえる
マイナンバーカードの新規取得者は、最大2万円分のマイナポイントがもらえるキャンペーンが2022年6月30日から始まりました。その内訳は、次のようになります。
- マイナンバーカードの新規取得等で最大5,000円分
- 健康保険証として利用申し込みで7,500円分
- 公金受取口座の登録で7,500円分
マイナポイントについては、別の記事で詳細を書くのでここでは簡単に済ませちゃいます。
マイナンバーカードのデメリット
個人情報流出の恐れあり
この恐れはどうしてもあるよね。まあ、どんな個人情報でもあるんだけどさ…。
ただ、これまでの個人情報との違いは、マイナンバーによる一元管理に尽きるんだろうね。一元管理であるがゆえに万が一、個人情報が流出した場合、その被害が大きくなってしまうんだ。
なりすまし被害の恐れあり
また、これまでの個人情報って国や自治体に管理をお任せしていたんだけど、マイナンバーカードを発行することで、個人情報の管理についてあなた個人でもしっかり管理する必要が生じたとも言えるね。
たとえば、マイナンバーカードを紛失してしまった場合を想定してみよう。
このケースでは、マイナポータルからログインされてしまえば、あなたの税情報や年金情報、診療情報などが筒抜けとなってしまうんだ。
また、コンビニなどで住民票や印鑑証明書などが見知らぬうちに取得されることもあり得るよね。
暗証番号が知られる恐れは低いかもしれないけど、油断は禁物です。誕生日など他人に推測されやすい暗証番号は控えるべきだね。
政府に個人資産を把握される恐れあり
これに関しては必要以上に心配する必要はないかなと思います。「公金受取口座を登録できる」でお話したようにマイナンバーカードに紐づけられる預貯金口座は一人一口座だったよね。
どうしても個人資産を把握されることに抵抗があるなら、日常的に常用している口座とは別の口座をこの公金受取口座として登録すればいいと思います。
もともと税務署や自治体などでは、税務調査の際に銀行などの個人口座を調査することができたんだよね。だからね、調べようと思えばいくらでも個人資産を調査することはできたんだ。
ただ‥‥‥、脱税などが目的で資産を隠そうと目論んでいる人たちからするとマイナンバーで全ての口座が一元管理されることは全力で避けたいだろうね。
そんなわけで、何も後ろめたいことがないのであれば政府に個人資産を把握されることを必要以上に恐れる必要はないんじゃないかな。(そもそもそれほどの資産を保有する人自体が少ないでしょうしね)
ここでちょっと余談です。
あくまでも噂話の範疇ですが…、政府がマイナンバー(個人番号)制度を始めた最大の目的は、この脱税を防ぐためだと言われているよ。
であるのであれば、脱税などしていない人たちは必要以上に恐れる必要はないよね!
【まとめ】こんな人はマイナンバーカードを作ろう!
ここまでマイナンバーカードのメリット・デメリットを解説してきたんだけど、以上をまとめると、マイナンバーカードを作った方がよい人たちが分かってくるよね。
それは次に挙げる人たちになります。
- 運転免許証を持っていない、あるいは返納した成人
- 青色申告特別控除で確定申告をする個人事業主
- 医療費控除の確定申告をする人
- (番外)マイナポイントが欲しい人
あくまでも私まどべ君の個人的見解なんだけど、少しだけ補足説明も付けておくね。
運転免許証を持っていない成人、あるいは返納した高齢者
これはやっぱり公的な身分証明書をひとつは持っていないと何かと不便だからね。
運転免許証を持っていない人であればマイナンバーカードを公的な身分証明書として利用することをおすすめします。
青色申告特別控除で確定申告をする個人事業主
「確定申告などの公的手続きがオンラインで申請できる」で説明したとおりなんだけど、忘れた人はもう一度読み返そう。
10万円の控除のあるなしは大きいからね。青色申告特別控除で確定申告する個人事業主には必須だね。
医療費控除の確定申告をする人
「健康保険証として使える」で説明したんだけど内容は覚えているかな?
そう、医療機関・薬局でマイナンバーカードを保険証として利用した場合、自己負担3割の患者の場合、初診で21円、再診で12円の負担が生じるんだったよね。
それじゃ保険証として使いたくないわ。
ただし、医療費控除の確定申告をする人にとっては、マイナンバーカードを利用することでその手間が大幅に減少することは事実なんだ。
だから、自己負担の増加と確定申告の手間を天秤にかけて考える必要があるんだけど、確定申告の手間を軽くしたいのであれば、やっぱりマイナンバーカードを作ることをおすすめするよ。
マイナポイントが欲しい人
これは番外編として掲載するんだけど…、だってマイナンバーカードを作成する本来の理由とは言えないからね!
だけどさ、マイナポイントに釣られて多くの人がマイナンバーカードを作ることになるんだろうね。
そんな人たちも、最低限この記事内で説明したことを理解したうえでマイナンバーカードを作ってほしいですね。
「マイナポイントに釣られて作りました」じゃなくてさ。
今日はここまで。
次回は大注目(⁉)のマイナポイントについて説明するよ。
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