住民票の次は戸籍について説明するよ。
住民票は分かるけど戸籍についてはよく分かっていない人が多いんじゃないかな。
戸籍って見たこともないかも。
ここではそんなよく分からない戸籍について学んでいきましょう。
戸籍とはどんな存在か
戸籍とは、私たち日本人が生まれてから亡くなるまでの身分関係(出生・結婚・死亡・親族関係など)を登録し、公に証明するためのものなんだ。
言うなればある人が生まれてから亡くなるまでの(身分関係の)ヒストリーが書かれているとイメージすると分かりやすいんじゃないかな。
また、現在の戸籍は一組の夫婦と姓を同じくする未婚の子を単位に作られていて、本籍地の市区町村に保管されているよ。
「本籍地」については、このあと説明します。
だから、戸籍謄本や抄本が必要な場合は、あなたの住んでいる市役所ではなくて本籍地の市区町村に請求する必要があるんだ。
福岡県出身の人(本籍地も福岡県)が東京の大学に進学して、そのまま東京の会社に就職した場合、住民票は東京だけど戸籍は福岡県ということになるんだね。
戸籍は一昔前までは紙ベースで保管されており、何十年も前に作られた戸籍は読むことも一苦労だったんだけど、今は電子化が進んでおり管理や読解などにとても便利になってます。
以上をまとめると次のようになります。
- 戸籍は、原則として1組の夫婦及びその夫婦と同じ姓の未婚の子を編製単位として作られる。
- 戸籍は戸籍法に基づく届出により記録され、本籍地の市区町村に保管されている。
- 戸籍謄本や抄本が必要な場合は、本籍地の市区町村に請求する。
戸籍には何が書かれているの?
戸籍は、「本籍」と「筆頭者」で表示されているんだ。
「本籍」とは土地の地番を利用して戸籍につけられたものであり、戸籍の所在場所を意味します。「本籍」と「住所」は一致している場合もあるんだけど全く別のものなんだ。
「筆頭者」とは戸籍の一番最初に登録されている人のことで、筆頭者は死亡しても変わりません。
結婚して夫の氏を名乗ることとした場合は夫が、妻の氏を名乗ることとした場合は妻が戸籍の筆頭者となるよ。
これらに続いて同じ戸籍に記録されている者の「氏名」・「生年月日」・「戸籍に入った原因(出生や婚姻、養子縁組など)と年月日」・「父母の氏名と父母との続柄」・「出生地」・「婚姻日」なども記録されているよ。
戸籍謄本と戸籍抄本について
戸籍謄本とは、戸籍に記録されている全員について証明したものなんだけど、現在の電子化した戸籍では「戸籍全部事項証明」と言うんだ。
また、戸籍抄本とは、戸籍に記録されている一部の人について証明したものであり、現在の電子化した戸籍では「戸籍個人事項証明」と言うよ。
戸籍って何に使うの?
戸籍って普段はなかなか目にすることも使うこともないんだけど、ある人が間違いなく存在しているという確認や遺産相続の手続きなどで利用されるよ。
住民票は、あくまでも住所の確認だもんね。
もちろん住民票でもある程度は分かるんだけど、ある人の存在確認をしっかりと調べたいときはやっぱり戸籍なんだよね。
戸籍の附票って何?
戸籍には戸籍の附票というものもあるんだけど、どんなものか分かるかな。
戸籍の附票とは、本籍地の市区町村において戸籍の原本と一緒に保管されているんだけど、その戸籍が作られてから(またはその戸籍に入籍してから)現在に至るまで(またはその戸籍から除籍されるまで)の住所が記録されているんだ。
戸籍の附票にはこれまでの住所が全て記録されているんだけど、結婚などで本籍を他の市区町村に変更している場合は、現在の附票には現在の本籍にした日以降の住所しか記録されていないので注意が必要だね。
このような場合は、以前の戸籍の徐附票を請求することになるよ。(ただし、転籍から5年以上経過していると発行されません。)
たとえば結婚などで親の戸籍から夫婦の戸籍に転籍した場合、結婚後の戸籍の附票には結婚後の住所しか記録されていないので、結婚前の住所を証明したい場合は、親の戸籍の附票を請求することになります。
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